輸出抹消とは?車を海外に持参する際の必要手続きと還付金を完全解説
- carweskia
- 10 分前
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愛車を海外に持参したり、海外のバイヤーに売却したりする際に避けて通れないのが「輸出抹消登録」という手続きです。しかし、多くの方にとってこの手続きは馴染みがなく、「何から始めればいいのか分からない」「どんな書類が必要なの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。
輸出抹消登録は、車両を海外に輸出する際に日本での登録を一時的に抹消する重要な法的手続きです。この手続きを怠ると、海外での車両登録ができなかったり、税金の二重課税が発生したりする可能性があります。
本記事では、輸出抹消登録の基本的な概要から、一時抹消の有無による手続きパターンの違い、必要書類の詳細、さらには還付金や輸出に適した車種まで、輸出抹消に関するすべての情報を分かりやすく解説します。海外転勤や車両輸出を検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
1. 輸出抹消とは?車を海外に持っていくときに必要な手続きを解説

車を海外に持って行く際には、必ず行わなければならない手続きが「輸出抹消」です。この手続きは、普通車を海外に輸出する際に必要で、日本での登録を一時的に抹消することを目的としています。特に、海外転勤や海外での売却を考えている方には欠かせない手続きです。
輸出抹消の目的と重要性
輸出抹消登録は、以下のような目的があります:
所有権の明確化: 車両の登録を一時的に抹消することで、海外での使用に際して所有権を証明します。
税金の取り扱い: 車が海外で使われることを前提に、一時的に日本の税金システムから外れるため、二重課税を防ぐことができます。
手続きの円滑化: 輸出先での登録や保険等の手続きをスムーズにするために、輸出抹消は不可欠です。
この手続きを行うことで、海外での車両利用や販売がスムーズになり、後々のトラブルを避けることができます。
輸出抹消の手続きの流れ
輸出抹消の手続きは、以下のフローに沿って行われます:
書類の準備: 必要な書類を整えます。具体的には、印鑑証明書、車検証、ナンバープレートなどが必要です。
運輸支局への訪問: 現住所を管轄する運輸支局に赴きます。手続きは平日のみ行えるため、スケジュールの調整が必要です。
手続きの実施: 書類を提出し、手数料を支払います。その後、必要な証明書を受け取ります。
税関での手続き: 国土交通省が税関に輸出事実の照会を行い、正式に輸出抹消登録が完了します。
必要書類一覧
輸出抹消手続きに必要な書類は次の通りです:
車の名義人の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
自動車検査証(車検証)
輸出予定日の控え
ナンバープレート(前後2枚)
車の名義人の実印
手数料納付書(運輸支局で取得)
輸出抹消申請書(運輸支局で取得)
これらの書類を用意することで、手続きがスムーズに進みます。また、一時抹消登録がまだ行われていない場合とすでに行われている場合で必要書類が異なるため、注意が必要です。
輸出抹消は意外と簡単に行える手続きですが、忙しい方や手続きに不安がある方は、専門家に依頼するのも一つの方法です。事前に準備をしっかり行い、計画的に手続きを進めることが成功のカギとなるでしょう。
2. 輸出抹消登録の2つのパターン|一時抹消の有無で手続きが変わる
車を海外に輸出する際には、「輸出抹消登録」という重要な手続きを忘れてはいけません。このプロセスは、「一時抹消登録」を実施しているかどうかによって異なるため、具体的な手続きの流れと必要な書類について詳しくご紹介します。
一時抹消登録をしていない場合
一時抹消登録を済ませていない車を輸出する際に必要な書類は以下の通りです。
必要書類
所有者の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
車検証
輸出予定日を示した書類
ナンバープレート(前後2枚)
所有者の実印
手数料納付書
輸出抹消登録申請書
輸出抹消仮登録証明書
この「輸出抹消仮登録証明書」は、運輸支局で手続きの際に取得できますので、必要な書類を準備したら次のステップに進みます。
手続きの流れ
ナンバープレートを取り外します。
管轄の運輸支局に向かいます(平日のみの対応)。
輸出抹消登録申請書を購入し、詳細を記入します。
登録手数料を支払い、ナンバープレートを返納します。
必要書類を窓口に提出します。
手続きが完了すれば、輸出に向けての準備が整います。その後、国土交通省によって税関での輸出事実の確認が行われます。
一時抹消登録をしている場合
すでに一時抹消登録を実施している車の場合、輸出抹消登録の手続きは若干異なります。その際に必要となる書類は以下の通りです。
必要書類
所有者の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
車検証
輸出予定日を示した書類
ナンバープレート(前後2枚)
所有者の実印
手数料納付書
輸出抹消登録申請書
輸出予定届出証明書
この場合は「輸出抹消仮登録証明書は不要」であり、代わりに「輸出予定届出証明書」を準備します。この証明書も運輸支局で手続き当日に取得可能です。
手続きの流れ
ナンバープレートを取り外します。
管轄の運輸支局へ訪れます(平日のみ)。
輸出抹消登録申請書を取得し、必要事項を記入します。
登録手数料を支払い、ナンバープレートを返納します。
必要書類を窓口に提出します。
一時抹消登録の有無によって手続きに必要な書類が異なりますが、最終的な目的はスムーズに輸出を進めることです。少々複雑に感じる場合も、きちんと準備を行うことで、手続きをスムーズに進めることができます。
3. 輸出抹消登録に必要な書類と手続きの流れを詳しく紹介
輸出抹消手続きを円滑に進めるためには、事前に必要な書類を整えることが非常に大切です。この手続きは、車両を海外に輸出する際に守るべき法的な要件を満たすための重要なステップです。ここでは、一時抹消登録の有無に応じた必要書類と手続きの流れについて詳しく説明します。
必要書類一覧
輸出抹消登録においては、次に示す書類が欠かせません。
一時抹消登録が行われている車の場合
所有者の印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)
車検証
輸出予定日を明記した書類
ナンバープレート(2枚:前後)
所有者の実印
手数料納付書
輸出抹消登録申請書
輸出予定届出証明書
委任状(代理手続きの場合)
一時抹消未登録の車の場合
所有者の印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)
車検証
輸出予定日を記載した文書
ナンバープレート(2枚:前後)
所有者の実印
手数料納付書
輸出抹消登録申請書
輸出抹消仮登録証明書
委任状(代理手続きの場合)
手続きの流れ
輸出抹消登録に関する手続きは、次のステップを踏んで進めることができます。これにより、無駄なく手続きを行うことができるでしょう。
ステップ1: 書類の準備
まずは、必要なすべての書類を揃えます。特に重要なのは、印鑑証明書や車検証ですので、必ず内容を確認してください。
ステップ2: 運輸支局に訪問
次に、管轄の運輸支局へ訪れます。この際、事前に訪問日時を確認しておくと良いでしょう。運輸支局は平日のみ開いているため、休日の訪問は避けるのが賢明です。
ステップ3: 書類の提出
運輸支局に到着したら、以下の流れで手続きを進めます。
輸出抹消登録申請書を入手
必要事項を記入
登録手数料を支払う(通常は約350円程度)
ナンバープレートを返納
必要書類一式を提出
問題なくすべての書類が受理されると、輸出抹消登録証明書が発行されます。
注意点
一時抹消が未登録の場合は、輸出抹消仮登録証明書が必要ですが、一時抹消が済んでいる場合はこの証明書は不要です。
提出する書類は最新のものであることを確認しましょう。特に印鑑証明書は発行日から3ヶ月以内でなければなりません。
これらの手続きを正しく理解し、スムーズに実行することで、輸出抹消登録を問題なく行うことができます。手続きについて疑問があれば、事前に関連する運輸支局で相談することをおすすめします。
4. 輸出抹消登録で受け取れる還付金について知っておこう

輸出抹消登録を行うことにより、対象者は様々な還付金を受け取ることができます。これには、過剰に支払った税金や保険料の返還が含まれ、自動車の所有者にとって非常に大きな利点となります。ここでは、主要な還付金の種類とその手続きについて詳しく解説します。
自動車税の還付
自動車税は、毎年4月1日に車を所有することで発生する地方税です。輸出抹消登録を行うことで、支払った自動車税の還付を受けることができます。手続きは次の通りです:
還付通知書の受取: 輸出抹消登録が完了した後、県税事務所から還付通知書が郵送されてきます。
金融機関への持参: 還付通知書と印鑑、身分証明書を持って、最寄りの金融機関に訪れます。
還付金の受領: 必要な手続きが完了すると、還付金が支給されます。還付通知書の有効期限は1年間ですので、早めに手続きすることをお勧めします。
自動車リサイクル料金の還付
輸出抹消登録をすることで、自動車リサイクル料金が課されなくなります。このリサイクル料金は、車両解体時に必要な廃棄物処理費用として徴収されていますが、輸出される車両は国内で解体しないため、料金は発生しません。リサイクル料金の還付の手順は次の通りです:
電子申請または書面での提出: パソコンからの申請、または必要書類を印刷し、記入したものを提出します。
還付のタイミング: 自動車リサイクルシステムに輸出抹消の情報が送信された翌月に還付が行われます。還付申請には輸出日から2年間の有効期限があるため、早めの手続きが推奨されます。
自賠責保険の解約返戻金
自賠責保険は、全ての車両に加入が義務付けられた保険のことです。輸出抹消登録を行うことで、返戻金が受け取れる可能性があります。以下の条件を満たすことが必要です:
残り期間の確認: 解約時、残存期間が1ヶ月以上である必要があります。
手続きの実施: 保険会社に連絡し、必要な書類を用意して手続きを進めます。
自賠責保険の解約返戻金は自動的には支払われず、必ず手続きを行うことが求められる点に注意が必要
です。
手続きにあたる注意点
各還付には必要な書類や期限が設けられているため、事前に確認しておくことが重要です。
自動車税や自賠責保険の還付手続きは、それぞれ異なるプロセスで進める必要がありますので、十分な注意が求められます。
これらの還付金は、適切な手続きを行うことで、経済的な利益を享受する助けとなります。しっかりと手続きを行い、漏れのないようにしましょう。
5. 海外で人気の日本車とは?輸出に向いている車種・向かない車種

人気の輸出向け車種
日本車は世界市場で非常に高い評価を受けていますが、その中でも特に輸出に適した車種には以下のような特徴があります。
積載量が豊富: 多くの国では交通インフラが整っていないため、大きな荷物を運ぶことができる車が人気です。
優れた耐久性: 未舗装の道路でも問題なく走行できる頑丈さを求められる車が重宝されます。
高いブランド価値: トヨタや日産のような信頼性の高い日本の自動車ブランドは特に需要があります。
主な輸出向け車種
トヨタ - ハイエース - ランドクルーザー - アルファード - ヴェルファイア
日産 - エクストレイル - マーチ - キューブ - エルグランド
これらのモデルは、その高い機能性と耐久性から、海外市場での人気を集めています。
輸出に向かない車種
すべての車が輸出に適しているわけではなく、輸出に向かない理由としては、特定の国の安全基準を満たしていない場合が挙げられます。
軽自動車: 日本国内での特有の規格のため、他国での安全基準をクリアできないことが多くなります。
ハイブリッド車: 一部の国では修理が難しいため、需要が低くなる傾向があります。
なぜ日本車が選ばれるのか
日本車が多くの輸出先で人気を誇る理由としては、以下のような点が挙げられます。
メンテナンスの徹底: 日本では定期的に車検を受け、車両の状態を維持するため、品質が保たれています。
安心の路面状況: 日本の道路は整備が行き届いており、そのため車の状態も良好に保たれやすいです。
競争力のある価格: 新車としての価格は高めでも、中古車の市場では相対的に質が高い割に安価なことが多いです。
美しい外装: 日本人は車を大切に扱うため、定期的に洗車が行われており、中古車でも外観が美しいことがしばしばあります。
これらの要因が、海外での日本車に対する需要を高める要素となっています。もし輸出を検討しているなら、これらの情報を参考に、自分の車がどのような需要に合致するのかを慎重に見極めることが重要です。
まとめ
輸出抹消の手続きは、日本で車を所有する方が海外へ移動する際に必要不可欠な手続きです。一時抹消登録の有無によって必要書類や手続きの流れが異なりますが、事前の準備と注意深い手続きにより、スムーズな移行が可能になります。また、輸出抹消登録によって受け取れる還付金制度も活用することで、経済的メリットも享受できるでしょう。人気の高い輸出向け車種を意識しつつ、自身の車がどのような需要に合致するかを見極めることも大切です。これらの知識を踏まえ、円滑な海外移動と車両処理を実現することが肝心です。
よくある質問
輸出抹消登録とはどのような手続きですか?
輸出抹消登録とは、車を海外に持ち出す際に必要な手続きです。この手続きによって、日本での車の登録を一時的に抹消し、所有権の証明や二重課税の防止、海外での登録手続きの簡略化などが行えます。具体的な手順としては、必要書類の準備、運輸支局での申請、税関での輸出事実確認などが含まれます。
一時抹消登録の有無によって輸出抹消登録の手続きは変わりますか?
はい、一時抹消登録の有無によって、輸出抹消登録に必要な書類が異なります。一時抹消登録済みの場合は「輸出予定届出証明書」が必要になりますが、未登録の場合は「輸出抹消仮登録証明書」が必要となります。手続きの流れも若干異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
輸出抹消登録で還付金はもらえますか?
はい、輸出抹消登録を行うことで、これまでに支払った自動車税や自動車リサイクル料金、自賠責保険の還付を受けられる可能性があります。それぞれの還付には必要な書類や期限が設けられているため、しっかりとした手続きが必要になります。
海外で人気の日本車とはどのような車種ですか?
日本車の中でも、積載量が豊富で耐久性に優れ、高いブランド価値を持つ車種が海外で人気を集めています。具体的には、トヨタのハイエースやランドクルーザー、日産のエクストレイルなどが挙げられます。一方で、軽自動車やハイブリッド車は一部の国では需要が低い傾向にあります。







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